10月初旬に開催された国際毛髪学会(ISHRS2017)に加えて、2017年10月31日から11月3日に開催された世界毛髪研究会議(WCHR2017)にも参加して参りました。
こちらの学会も国際学会ですが、今回は日本の京都での開催でした。手術による薄毛治療である植毛にフォーカスを当てたISHRSとは異なり、WCHRは毛髪に関する研究全体を取り扱う学会となります。
毛髪周辺の組織学や病理関連はもとより、毛包のバルジ領域にある毛包幹細胞を用いた全身的な疾病治療への応用に関する研究発表やポスター展示が多く、基礎系の内容が充実していました。
私達に関連する領域では、現在までに分かっている毛髪再生の問題点、例えば髪の毛を再生させる分化能を保ったまま幹細胞を培養させる方法などに取り組んでいる研究発表も多く、細胞レベルで毛髪を再生する研究が着実に進んでいることが肌で感じられました。
また、AGAの治療領域ではお馴染みのフィナステリドとは異なるアプローチの薄毛治療薬開発の発表など、当院が得意とする植毛以外の薄毛治療法について、世界の最前線の情報を得ることができ、非常に有意義な学会参加となりました。